接遇をジャンル分けしたとすると
重要なもののひとつに「電話対応」があります。
あなたにとって電話対応とはどのようなものですか?
簡単なものですか?
電話対応、と言うものは接遇、と言う言葉を考えるとき
そして実践に移すときに接遇をマスターする過程で
とても重要な部類に入ります。
なぜか?
それは電話対応で行う動作は「声を出す」事だけだからです。
逆に言えば「声を出す」事しかできません。
あなたの行う身振り手振り、そしてあなたの表情は
電話越しの相手にはまったく伝わりません。
電話対応における接遇と言うのは
「声」だけで、電話越しの相手を満足させる、という
高度な技術を伴うのです。
よく、電話対応で言いたい事が言えて自分だけが満足する人がいます。
電話対応の接遇マナーを覚えると、電話越しの相手が
接遇、ということに気を使っているか、相手(つまりあなた)を
満足させようと努力しているかがわかるようになります。
ここまでに到達するのにはかなり長い時間を要します。
なぜならまず始めにあなたの接遇の固定観念を打開しなければならないからです。
さて、前置きが長くなりましたが電話対応におけるポイントにうつります。
1.電話に出るときは必ず一度「はい」など一言言ってから
所属と名前を相手に伝わるようにゆっくり名乗る。
2.相手が話し始めたら相手の話が終わるまで基本的に言葉を重ねない。
3.電話を切るときは「失礼します(いたします)」の言葉の後、
自分から切らず、相手が電話を切ったことを確認してから切る。
まず3つあげてみましたが、なれないうちは中途半端になりがちなので
1つずつできるようにしてみましょう。
たとえば、1.の名乗りからスタートするなら、
あらかじめ自分で決めたフレーズを紙に書いておいて読む、
こういったことからスタートしても、
電話越しでは自分の身振り手振りは分からないので
もちろんメモを見ながら話をしているのも分かりません。
まったく失礼に当たることはないでしょう。
まず、自分の思い描いたフレーズが言えるようになるまで
何度も何度も反復練習してください。
普段使い慣れない日本語の組み合わせがすぐに言えるようになることなど
ありません。
2.は電話対応以外でも失礼に当たる行為であると思いますが
相手の話をさえぎって話すことはあってはいけません。
どんなに話が長くなっても、その話を自分が理解しきっていても
相手の話が終わるまで聞きます。
時には「はい」と相づちを打つのも大切です。
これは「クレーム対応」などにも応用可能な技術です。
相手はあなたに自分の気持ちを伝えたいから話しているわけなので
話を聞くことであなたと相手にちょっとした信頼関係が
築かれることでしょう。
これにより相手の話を聞くことで自分の話をスムーズに
進めることができるようになるはずです。
3.電話の切り方にも接遇マナーはあります。
自分から切ってはいけないのです。
なぜなら、電話を切る音、というのは不快なイメージを
与えることがあるからです。
今市販されている電話機のほとんどはプラスチックか樹脂で
できています。
電話を切るときに、受話器と本体が多少なりともぶつかり合い、
「ガチャ」と音がするはずです。
この音は切った側からすればいつもの音なので
気にはならないかもしれませんが
切られた側からするとかなりの音量で伝わってきます。
「電話の向こうの人は本当は話すのが嫌だったんだな」
と思わせるかもしれません。
相手が切ったのを確認してから切る、という行為にもう1つ
相手がまだ話があった場合にまたあなたに話しかけることができる
という意味も含まれています。
割合的には早々多くないケースですが
相手に与える安心感の度合いといえば相当大きなものになるでしょう。
電話はゆっくり切ればいい、と思っている人も多いかと思いますが
ゆっくり切るだけでは更なる安心感を与えることはできないのです。
ここまででお気づきの方もいらっしゃるかも知れませんが
私の言う電話対応の接遇のポイントに
「言葉遣い」
が出てきませんでした。
電話対応の接遇マナーは「声」だけの勝負と始めに言いましたが
この「声」以前に声を出さない部分での気配りができないと
電話対応の接遇をマスターすることはできないのです。
言葉遣いだけが良くても、あなたの言葉を常にさえぎる電話越しの相手に
あなたは信頼感を得ることができますか?